カビ菌手入れ不足などからぬか床の状態がわるくなり、カビが生えることがある。

原因はたいてい、かき混ぜ方が悪かったり、水分が多すぎたり、塩分が不足していたり、室温が高すぎたりといったあたりにある。

荒療治が必要だ。

ぬか床のカビ対策

1.カビを除去

まず、カビの生えている場所を多めにとりのぞこう。野菜を漬けていたなら、とりだしておこう。漬け物は、カビが少量なら食べても問題ないが、気持ち悪いなら処分してもいい。

2.容器を洗浄して日光消毒

カビがほんの少しならこれでOKだが、そうでないなら容器と蓋をきれいに洗ってから日光消毒しよう。

3.ぬか床を再生させる

乾いた容器にぬか床を戻したら、生ぬかや塩を足してコンディションを整え、毎日1回かきまぜて2~3日をみる。

カビ対策のからし粉

このとき、からし粉を利用するのもいい。からし粉の辛み成分には強い防カビ作用がある。「鬼からし」がおすすめ。200gで400円しない。

4.問題ないなら滅菌完了

ふたたびカビが生えるようなことがなく、匂い、味ともに問題がないなら、漬け物を再開しても大丈夫である。

その白いものは、本当にカビですか?

 

以前、うちのぬか床にもカビらしきものが顔を出したことがあった。

以下はそのときの写真である。

産膜酵母

慌てたわたしは、表面に張ったその白い部分を、ぬか床ごとごっそり捨ててしまった。結果、せっかく育てたぬか床は半分くらいに目減りしてしまった。後日いろいろと調べていて、そいつがカビではなかったことを知った。強大な自然の力をまえに、風にもてあそばれて舞う木の葉のごとき心境になった。

カビ対策を実行に移すまえに確認しておきたいのは、そいつが本当にカビかどうか、ということだ。

  1. ぬか床の表面全体が白っぽくなっている。
  2. 部分的に変色していたり、綿毛のようなものが発生している。

1は産膜酵母と呼ばれる常在菌で、カビではない。ぬか床の風味を落とすことはあっても、食べて毒になることもない。

産膜酵母が表面に大量発生する原因として考えられるのは、(1)かきまぜ不足、(2)塩分不足、(3)室温が高すぎる、(4)水分過多など。というわけだからして、塩分をおぎない、水分が多いなら生ぬかを足し、温度管理を徹底しつつ、毎日しっかりかきまぜていれば、やがては元通りになる。

問題は2。こっちはカビだ。白いカビ以外にも、黒や緑などのカビが生えることがある。