【夏場:6時間~ 冬場:半日~】
【塩もみ】【下茹で】
旅先で入った野菜の直売所に、見慣れぬ葉物野菜がならんでいた。札には「つるな100円」。たんまり入っていて、見るからに新鮮。買ってみた。
帰ってきて植物図鑑で調べたら、
- つる菜(ツルナ)の別名は、ハマジシャ。
- 日当たりのいい海辺に自生している野草。
- ビタミンとミネラルがたっぷり。
- とくに鉄分、カロテン、カリウムが豊富で、貧血や冷えの改善に効く。
ということがわかった。
あく抜きせずにそのまま食べてもいいし、味噌汁に入れたり、からし和えにしてもうまいとか。
で、そのままかじってみたら、かなりえぐみがある。たしかに野草である。食用でなく、民間薬として重宝されてきた、というのもうなずける話。
そこで、ぬか床に調理をお任せすることにした。
葉物野菜のぬか漬けは、塩もみが基本。アクやえぐみが抜けるし、水分も抜ける。小松菜と同じ下処理をして漬けてみたところ、こいつがじつに美味だったのである。
独特のクセがほどよいアクセントになり、食感はシャキシャキ。少しばかりぬめりがあっって、まさにクセになる味。
ぬか床のポテンシャルの高さをあらためて痛感した次第である。
つる菜(ツルナ)の漬け方
1.塩をふって3~5分待つ。
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2.ぎゅっと絞って、水分を抜く。
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3.いざ、ぬか床へ。6時間放置。
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4.さっと洗ってから切る。
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ぬか漬けの取り出し方
ぬか漬けが最もうまいのは、ぬか床からひきあげてすぐだ。とりだしたら、水道水でさっと洗って、切って、即刻「いただきまーす!」――こいつが基本。
- 野菜をぬか床へ入れる時刻 = 食事開始時刻 - 漬け時間
という、“ぬか漬けの定理” を頭に入れておこう。
ぬか床の野菜をとりだす際は、ちょっとワクワク。取り出し方で、ぬか漬けのうまさは変わるもの。
- 野菜についているぬかは、しごいて容器へ戻す。
- さっと水洗い。ぬかの栄養分を落としすぎない。つまり洗いすぎない。
- 食べやすいサイズにカット。見た目も大切。料理は目で楽しむ。
- お皿に盛りつける。