ぬか床を入れる容器は、琺瑯(ほうろう)製でもプラスチック製でもなんでもOKだ。瓶(かめ)や樽(たる)なんてのも、気分が盛りあがっていい。
ただし、この2つは必須条件。
- 口が広い……毎日かきまぜるものだから、手をつっこみやすいものを。
- 密閉できる……蓋がないと、カビや虫、雑菌がわきやすい。においも気になる。
サイズの目安は、こんなところ。
- 1~3人……3リットル程度
- 4~6人……6リットル程度
いろいろ検討した結果、わが家では最初、6リットルの容器を入手した。3人家族だが、大は小を兼ねるからだ。2キロ分の生ぬか(ぬか床としては4キロ程度)がちょうどいい按配におさまるサイズである。冷蔵庫の野菜室や冷凍室などにも問題なく収まる。
ぬか床4キロもいらぬ、という場合でも、6リットルがおすすめ。容器が小さいと野菜を漬けにくい。かきまぜにくい。のちのちぬか床を増量したくなっても、後の祭りだ。容器を買い換えなければならなくなる。
しつこいようだが、わたしは6リットルを推す。
あとから3リットルを買い足したが、やはりちょっと小さかったからだ。まあ、ひとり暮らしなら3リットルもありだが。
いずれにしろ、3リットル以下という選択肢はない。
おすすめのプラスチック容器
ぬか床を始めるに際し、わが家が検討したのはこの4つ。水取器のついたものもあるが、ぬか床に染みだしてきた水は抜く必要がない。あれは無用の長物だ。もし、なにがなんでも水を取りさりたくなったら、ぬか床の中央に穴を掘って、布巾を差しこみ、水分を染みこませればOKだ。
「トンボ ぬか漬シール 朝市」という、よくわからない名前の容器。3.5Lと6Lがあり、それぞれ700円と1100円くらい。リーズナブル。わが家のメイン容器はこの6Lだ。 | 「においの漏れにくいぬか漬けシール容器」。600円前後。これも格安。何リットルか不明。19.0×26.2×15.0cmということなので、5Lくらいか。 |
ぬか漬け器「ぬか楽」は、側面のハンドルでかきまぜができるしくみ。手が汚れないし、臭くならないというアイデア商品。5L容器なみにでかいが、ぬか床が1kg強しか入らないのは難点。ひとり暮らし向き。 | 「においの漏れにくいぬか漬けシール容器」のバケツタイプ。6.5L。1400円前後。漬けやすくて、かきまぜやすそうだが、高さが21cm以上あるから、冷蔵庫には収納しづらいかも。 |
おすすめのホーロー(ほうろう)容器
ホーロー製品は、プラスチック製にくらべると値が張るものの、質感のよさから、ぬか漬け愛好家のあいだでは定評がある。特有の色合いと光沢感にファンも多い。
そんなホーロー容器のなかでも、頭ひとつ抜きんでた人気を誇るのが、野田琺瑯という老舗がつくる「ぬか漬け美人」である。
「野田琺瑯のぬか漬け美人」は現在、Amazonのぬか漬け容器人気ランキング1位。2500円前後。3.2L。本体はホーロー製。蓋はプラスチック製。水取器つき。 | 「野田琺瑯のぬか漬け美人L」。4000円強。5.8L。蓋のみプラスチック製。水取器つき。本体重量1.2kgは、冷蔵保管する際に棚板が割れないかちょっと不安。 |
「パール金属 ストリーム ホーローストックポット20cm」は、5.8Lのホーロー製容器。蓋はプラスチックだ。1500円前後と、野田琺瑯のものからすればかなりお得。 | 「富士ホーロー ホーロー容器」は、直径20cm(取っ手込みだと29cm)、高さ22cm程度。6.4L。本体も蓋もホーロー製なのがうれしい。3400円前後。 |
文房具や時計など、毎日使用し、からだに直接触れるものは最高級のものを選ぶ。そうすることで、人間は本物の満足感、ぜいたく感にひたれるという。
ぬか床の容器も同じ。
毎日使うものだから、値段ばかりにとらわれず、納得のいく一品を選んでほしい。